FOREVER 21 | インタビュー | アパレルウェブ

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Interview

近代稀に見る大不況の中、安いものへと消費者が流れ、ファスト・ファッションの店舗が乱立している都内のファッション街。中でも今年4月のオープン以来、一日約1万5千人、そしてオープン後6カ月に300万人もの集客に成功し、一人勝ちとも言えるような結果を驚異的な数字で表しているのがフォーエバー21だ。現在も第二号店の出店エリアを巡って業界関係者の引きあいや、メディアの情報合戦が繰り広げられている。

VMDこそがストアの
マーケティングとPRの絶対的な軸

この驚異的な結果を前に、国内のアパレル企業から「フォーエバー21の成功の秘訣とは?」という質問をよく耳にするようになった。もちろん成功の秘訣を一概に言う事は難しい。経済的な背景から来る購買者の意識の変化も影響しているが、フォーエバー21と他のファスト・ファッション・ブランドの決定的な違いは何か、という問いに関して言える事は、VMDに対する思い入れではないだろうか。フォーエバー21では、VMDこそがストアのマーケティングとPRの絶対的な軸になると考えられている。


フォーエバー21パサデナ店のVMD

他社ではトップ・モデルや人気女優を広告に全面に打ち出す事が主流である今、フォーエバー21ではストア内のマネキンで、同様もしくはそれ以上の効果、即ち集客及び購買意欲を出せると信じられている。だからこそフォーエバー21のVMDに対する思い入れが熱い。このVMDの位置付けを理解してこそ、初めてそんなVMDを作り上げるスタッフの姿が見えて来る。

他社では1週間に1回〜3回VMDを変えるのが普通だが、フォーエバー21原宿店では1日中各フロアで、アシスタントマネージャーからの「3階中央へVMDチーム、早く来て!」とのSOSが、インカムを通じてVMDスタッフへ送られる。「このアイテムが売り切れてしまっているので新しいVMDを次に運び込まれる商品で早く作って!」と言うフロアの責任者。VMD担当は新しい商品群の中から手早くアイテムをピックアップ、次のスタイリングを考え、早速構成を作りあげてゆく。終了するや否や、また、「地下1階へ早く来て手直しを!」という声が聞こえてくる。この状況が、店舗内の至る所で一日中繰り広げられている。

フォーエバー21の楽しさ、おしゃれ感、
トレンドイメージを作っていく

宣伝・広告をほとんどしないフォーエバー21の宣伝・広告媒体は、店内を彩るVMDそのものだ。お客様達の購買意欲をそそるように毎回、毎時間ビジュアル・プレゼンテーションを変え続けていく...これがフォーエバー21の楽しさ、おしゃれ感、トレンドイメージを作っていく。それを作り出すアメリカ本土のVMDスターマネージャーが、フォーエバー21という企業と、そのVMDに対する考え、思い入れについて取材に応えてくれた。

「フォーエバー21がその他大勢あるアパレル・ブランドと違うのは、常に斬新さを追求するストアのビジュアル、そしてトレンドをいち早く取りいれた商品、更には常に最新の情報を取り入れるべくアンテナを張り巡らせたスタッフ」だ、と米国カリフォニア州バレンシア店のVMDマネージャー、シャーリーナ・ガリビアンは言う。「いつもエクサイティングで魅力的な品揃えとパワー溢れるストア・スタッフに憧れていて、気付いた時からずっとフォーエバー21で働く事が夢だった。『ファッショニスタのディズニーランド』といつも形容していて、溢れるパワーとファンタスティックなお店のビジュアルに惹かれていた。


バレンシア店VMDマネージャー シャーリーナ・ガリビアン(左)

フォーエバー21のお店に入る度に、最新のトレンドが頭からつまさきまで揃っているし、自身のクリエイティビティを発揮出来そうな環境、そして素晴らしいセールスフロア、ここで絶対に働きたいと思っていた。」

又、VMDスタッフに関しては、「常に流行のファッション・トレンドを理解していて、業界一スタイリッシュなマネキンをいつも作り上げている。ちなみにこの会社では、マネキンは美術館の銅像のように大事に扱われている!」という事だ。このマネキンをツールとして、自分のセンスで作られたVMDが、店を訪れる何千、何万もの人達の目に触れる広告塔となり、それがダイレクトに売上げに繋っていく・・・この臨場感と達成感こそ、フォーエバー21のVMDスタッフである事の醍醐味だ。

また、VMDと言うと「クリエイティブ」という言葉が浮かんでくるが、フォーエバー21の中ではこの「クリエイティブ」に関して細かい決まりはない。毎日全店がファッショナブルに見えるようにするためにはガイドラインや基準を設けず、VMDチームが競合市場の中で常にトップのファッション表現が出来るよう、Forever21.com、雑誌、ストリートファッション、そして競合相手など、様々なソースを通して日々、自由に研究を行っているのだ。VMDチームがインスピレーションを受けられるように、本社からも「注目デザイン」「商品企画のノウハウ」「ビジュアル用の週間キャッチワード」を提供したり、基本的な研修プログラムを組んだりしてサポートしている。現在はOJTトレーニングと呼ばれるものを行い、毎シーズン最新トレンドを確認しながら各店でレイアウトモデルを作り上げている。フォーエバー21のVMDスタッフはこのやり方で鍛えられてゆく。

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