アジアのHUB シンガポール | 山中健のWorld Report Vol.3 | コラム | アパレルウェブ

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2009.10.1 Vol.3 >>バックナンバー
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Vol.3 アジアのHUB シンガポール

今回は、ユニクロも出店し、日本の海外出進先として、注目をあびているシンガポールのマーケットについてお伝えします。

アジア商業の重要基点

台湾は人口約2,300万人という小さなマーケットです。
シンガポールは人口448万人という都市国家です。しかし、周辺諸国からの旅行客数が多く、年間1,000万人(ちなみに日本は約800万人)を超す旅行客が訪れます。インドネシア、インド、中国などからの旅行客が多く、その多くはショッピングをしてシンガポールを過ごします。

またシンガポールから海外へ出かける旅行客の数は、人口の約120%(ちなみに日本は人口の約14%)とされ、シンガポール人は気軽に海外旅行を楽しんでいます。
 

そのため、シンガポールの街には、国際的なブランドが立ち並んでいます。またシンガポール人は国際的な感覚に富み、この街で認められるということは、国際的なブランドとして認められることになるといえます。パリがファッションの交差点、NYがビジネスのショールームとするのであれば、シンガポールはアジア商業における重要基点といえるでしょう。

 

 

強力な華僑ネットワーク

シンガポールがアジアのHUBといえるのは、立地上、商業上の意味合いだけではなく、その華僑ネットワークの重要基点であるためです。キャピタランド、遠東グループといった大財閥デベロッパーは、豪州、香港、台湾、中国などに勢力を伸ばしています。上海の人民広場の横にラッフルズシティという人気ファッションビルがありますが、これもキャピタランドのものです。日本企業が中国やアジア市場で成功するためには、台湾や香港などでパートナーシップを結ぶことが必要であることを、以前から申し上げましたが、シンガポールもその点で重要かつ強力な国といえます。

ASEANの消費リーダー

シンガポールは平均所得が高い国です。日本の平均所得(購買力平価によるGNI)が34,800ドルであるのに対し、シンガポールは48,520ドルです。また国民一人あたりの衣料・履物に対する支出額は348USドルです。これは日本の705USドルよりは少ないですが、冬がない国であるのにも関わらず、韓国の290USドル、中国の44USドルを上回っています。
※出典:「世界銀行」

堅実な購買行動

年間支出が多いにも関わらず、シンガポールの消費者は買い物に対してシビアといわれます。特に富裕者に多い華僑にその傾向が強いようです。不動産、金融商品などの資産価値の高いものに対する投資は旺盛ですが、ファッションなどに対してはシビアだと言われます。私どもが今年の2月に調査した結果では、カットソーの予算でもっとも多かったのが30USドル未満で、全回答の3分の1以下となり、平均所得が低い他のアジア諸国とそれほど変わらない結果でした。しかし、ボトムスでは100USドル以上を買い物の予算とする回答が、3分の1以上あり、購買頻度の高いカットソーは抑え、スタイリングの基軸となるボトムスはそれなりにお金をかけるという賢い買い物意識が窺えました。

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ファッションビジネスコンサルタント 山中健

大手百貨店、外資系ファッションメーカー、大手コンサルティングファームを経て、ファッションビジネスコンサルタントとして独立。マクロデータ分析、店舗調査、生活者調査などの徹底したリサーチをベースとし、マーケティング及びMDのコンサルティングを行っている。
2009年よりアパレルウェブコンサルティングファーム上席研究員として、活動を開始。「日本のファッションを世界に」を実現するために、欧米、アジア、国内のファッション市場調査活動を実施中。2008年度 経済産業省 アジア大洋州課 受託事業「アジアトレンドマップ」のディレクションを担当。

ファッション・アパレル企業向け海外進出サポート・コンサルティング | aw-research
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