特異化した日本ファッションマーケット | 山中健のWorld Report Vol.1 | コラム | アパレルウェブ

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山中健のWorld Report
2009.7.29 Vol.1 >>バックナンバー
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Vol.1 特異化した日本ファッションマーケット

こんにちは。山中健と申します。
私はファッションビジネスのコンサルタントとして、主にマーケティングを中心としたコンサルティングを行っております。また、アパログでは「MDウォッチング」というタイトルで、国内外の店、ファッション、出来事を見て感じたことをお伝えしております。このコラムでは、「MDウォッチング」で集めた情報をもとに、毎月1回のペースで特定テーマについて解説をしてまいります。

まず第1回は、「日本のファッションマーケット」について解説いたします。日本のファッションマーケットを世界と比較するとどのような特徴があるのか、そして日本のファッションビジネスはどのような可能性を秘めているのかをお話ししたいと思います。

日本のファッションマーケットは特異

日本のファッションマーケットは、世界の中では、特異であるといえます。
最近、「ガラパゴス化現象」という言葉を、よく耳にしますよね?これは、ガラパゴス諸島の進化になぞらえて、現在の日本のマーケットを言い表した言葉です。日本の高度化したマーケットに対応した高機能な商品が、海外では受入れらない時などに、よく使われます。

世界では、機能が低いものがスタンダードであり、高機能なものが受入れらないという皮肉な事態が起きています。携帯電話などはよくその例としてあげられますよね。日本のファッションも同じように感じることがあります。

そのことを感じたのは、今から4年前に上海のマーケット調査をした時です。
上海では、欧米系のSPAやカジュアルブランドが花盛りです。日本でもおなじみの、ブランドだけではありません。日本人はまるで知らない「etam」「promod」「Jack&Jhones」や、日本ではいまひとつ存在感が薄い「Mango」などが人気でした。その時は、「本国ではいまいちだけど、中国では成功しているのだろう」「日本は人口に対し店舗が多いので、競合が激しいのだろう」という程度の感想でした。

しかし、その後、ヨーロッパのSCなどを見ると、それらのブランドは多く見かけ、そしてパリの女の子にインタビューしたところ、これらのブランドを好きなブランドとしてあげられることも多かったのです。そしてASEANでもこれらのブランドは、人気のあるSCなどで展開されていますし、日本からは撤退したブランドなどが現地では人気ブランドとなっているものも多く見受けられました。
 
【 上海のetam 】

【 シンガポールのpromod 】
一方、日本のブランドは海外ではどうかというと、欧米ではアンテナショップ的なものは見ますが、ポピュラーではなく、そしてアジアでも台湾以外 では、日本と比較すると存在感がありません。出店しているブランドを現地で見ても、色褪せて見えます。
これらの現象を多く見て、「競合環境が激しいだけでなく、日本は特異なマーケットなのだ」と気づいたのです。
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ファッションビジネスコンサルタント 山中健

大手百貨店、外資系ファッションメーカー、大手コンサルティングファームを経て、ファッションビジネスコンサルタントとして独立。マクロデータ分析、店舗調査、生活者調査などの徹底したリサーチをベースとし、マーケティング及びMDのコンサルティングを行っている。
2009年よりアパレルウェブコンサルティングファーム上席研究員として、活動を開始。「日本のファッションを世界に」を実現するために、欧米、アジア、国内のファッション市場調査活動を実施中。2008年度 経済産業省 アジア大洋州課 受託事業「アジアトレンドマップ」のディレクションを担当。

ファッション・アパレル企業向け海外進出サポート・コンサルティング | aw-research
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