“サブカル系ファッション”に見られる、ある現象を題材に考える| 小山隆のストリートはランウェイだ!Vol.2| コラム

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ストリートリサーチの鬼!小山隆のストリートはランウェイだ1
2009.8.18 Vol.2>>バックナンバー
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Vol.2“サブカル系ファッション”に見られる、ある現象を題材に考える

★ “非日常的な表現”を行っているショーウインドー

▼ショーウインドーはどのように表現しているか?
ブランドビジネスを志向するショップ、ブランドは、この現象をどう捉え、どのように対応しているのでしょうか。オリジナリティーの表現はできているか?ビジネスとクリエイティブの折り合いをどうつけているか?「非日常的な表現」を行っているショーウインドーをチェックしてみました。

ALGONQUINS(アルゴンキン)YLANG YLANG(イランイラン)DRESS CAMP(ドレスキャンプ) Comme des Garcons(コム・デ・ギャルソン)Ne-net(ネネット)
ALGONQUINS(アルゴンキン)YLANG YLANG(イランイラン)DRESS CAMP(ドレスキャンプ) Comme des Garcons(コム・デ・ギャルソン)Ne-net(ネネット)

青山エリア
●DRESS CAMP(ドレスキャンプ)
“海中のファンタジー”のようなイメージを受ける手作り感あふれる作品。キラキラ輝く宝箱の中には幾つかのファッショングッズが…。壁一面を使った表現は、ショーウインドーをキャンバスにみたてているようです。

●YLANG YLANG(イランイラン)
17-18世紀の宮廷舞踏会のようなイメージを受けました。スペースの問題でショーウインドーという視点では少し物足りなさもありますが、ウインドー・コストの高い青山エリアの中で見事に非日常的な表現をしています。

●VOGUE NIPPON and Comme des Garcons MAGAZINE ALIVE(ヴォーヴ ニッポン & コム・デ・ギャルソン アライブ)
コム デ ギャルソン 2009-10年秋冬コレクション。テーマは「Wonderland(不思議の国)」現実と非現実が交錯する独自の世界観が繰り広げられました。

代官山エリア
●Ne-net(ネネット)
ハイファッション系ブランドの中で最もポップカルチャーの世界に近い表現がされていると思います。ツモリチサト、スナオクワハラ等も、ブランド・アイデンティティーと時代がうまくマッチした好例としてチェックしています。

渋谷エリア
●ALGONQUINS(アルゴンキン)
大人気ゴスパンク・ブランドのウインドー。ライブなどイベントを通してブランドのロイヤルティ−が向上するしくみが自然発生的に出来ているように思います。非日常的ですね。

▼まとめ
一部のハイ・ファッション・タイプのショーウインドーでは、非現実的な独創性が展開されていますが、まだ一般的ではないように見受けられます。ストリートシーンにおいては、イノベーターやアーリー・アダプターを対象顧客とした、ショーウインドーが無いような小規模の個性派ショップが中心となってストリート・ファッション(イノベーターやアーリー・アダプター)を支えている状況にあると思います。以下、注目ショップを挙げてみます。
Dog、CANDY、ADD、XANADU、Grimoire、CANNABIS、CULT PARTY、Spank!、destination Tokyo、THEATRE PRODUCTS、、、

▼補足
*注1 “しまらー”
ご存知「ファッションセンターしまむら」の常連客を指す。ファッション性を打ち出したカジュアル低価格衣料店の代表格。不況で節約志向が強まる中、“激安系”のおしゃれファッションが人気となりました。フジテレビ 「めざましテレビ」が渋谷の14〜22歳の女の子を対象に行ったアンケートでは、79%の子が「洋服代を節約している」と答え、40%の女の子は「ユニクロ」で買っていると回答。それに迫る人気店が「ファッションセンターしまむら」という結果が出ました。

*注2 “激パンク”
激しくパンクファッションを追及する人種。歴史からしっかり学んでくる理論派タイプと、単に外観のみ楽しもうとするつまみ食いタイプが存在。元は英国のパンク・ロックから派生し文化現象として広がった。現在では原宿ストリートを中心に音楽とは別のムーブメントとして日本独自の進化を見せている。

★ 次回予告

今回の「非日常的な表現」というテーマは随時レポート・シリーズ化を予定しています。次回のテーマは「ドーリーちゃん」です。お人形をアクセサリー感覚で身に付け、ファッションとして成立させているコたちの総称で小山の造語です。少女趣味的なファッションのコたちを“ガーリー系”と呼び、人形をファッションに取り入れるコたちを “ドーリー系”としました。こちらも非日常的な感覚があると思います。

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  小山 隆(こやま りゅう)  デザイナー・ディレクター

”ストリートはランウェイだ!”を合言葉に、13年にわたりストリート・ファッションのリサーチを行っている。 2000年に自主サイト”渋谷電脳リサーチ”を公開、ストリートから未来のトレンドを予測・デザインしている。
ブログ : ストリートリサーチの鬼!
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